ファミリービジネス

   1週間に2度も東京日帰り出張し、少し勿体ない気もしたんですが、非常に有意義な機会を得ることが出来ました。船場の経営者仲間も同族で事業を継いでる人も多く、日本はファミリービジネス大国です。長寿企業が世界で一番多い事も日本の特徴ですが、その理由に同族で継承する事による堅実な一面があるのではないでしょうか。企業の寿命は30年と言われるのに対し、我々八木春も来年は90周年を迎えます。そんな中、6月6日「未来志向のファミリービジネス」と題されたイベントが六本木ヒルズで開催されました😉

   星野リゾート代表の星野佳路さん、ジャパネットホールディングス社長の高田旭人さんら名の知られた方々が出てこられ、全体的に華やかな雰囲気でもあり、同族経営のイメージを上げるには効果的な気がしました。先日行ってきたウズベキスタンでも企業紹介すると、先方から「ファミリービジネスですね」と言われた記憶があり、世界的にもファミリービジネスという言葉が浸透してきてるようです。星野さんも私の考える所と全く同じで、社会的な後継者問題をライフワークとしてるとの事でした。

   彼は4代目として老舗旅館を継いだようですが、ハードランディングと言って親とかなり衝突し、経営権を争いました。最近では大塚家具さんが有名なので、度々話題に上げてましたが、身内には身内の難しさがあります。盛和塾モラロジーでは親孝行が絶対ですので、そこは厳しく指導される所ですが、現実には感情も絡み、骨肉の争いはよく耳にします。私も経営と家族関係は一線を引いて、甘えを会社に持ち込みません。むしろ身内には厳しいのが家族経営のあり方と言えましょう。身内に厳しく出来ないようであれば、他の従業員にどう見られるかを考えたら至極当然です。

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(当日の会場の様子)

   ファミリービジネスとそれ以外の企業との違いは洗練されているかどうかという所がありますが、それだけ未だ伸び代の大きいとも言えます。星野さんは、「立ち上げリスクが軽減されるベンチャービジネス」と表現してましたが、全くその通りです。後継者は周りから親の七光やボンボンと非難され、所有と経営以外に家族といったフレームワークを描いて計画しないといけませんが、ゼロから起業するよりリスクヘッジが可能です。前回のブログで船場の権限委譲の問題を書きましたが、それが出来たらチャレンジはしやすいのです。当日参加された早稲田大学教授の入山さんが仰ってましたが、上場企業でも同族の業績がいいのは事実という事です。

   親からしたら子供が正論を言ってきたら腹立たしいのも分かりますが、我々はいかに次にバトンタッチするかも大きな仕事です。ある意味引き際こそが、世の中で評価されるべき仕事の気がします。身の引き方いかんで、一生を台無しにする事は多々あるのではないでしょうか。いずれにしても後継ぎが、この選択をして良かったと思えるファミリービジネスだったり、後継ぎが憧れになるような環境にドンドンしていきたいものです。今日はこんな所で👋