不要不急と文化

   我々は経済人かつ文化人だと自認してますが、このコロナ禍でどちらも大きく傷つけられました。不要不急と言われてしまい、遊びが否定されます。身近な所で言うとアパレルやホテル、百貨店は大打撃です。スポーツですら控えないといけないとなると楽しみがなくなり、仕事も何で稼ぐか対象が一気に萎んでしまいました。

   一方家事や自炊、読書に映画観賞という家での時間が増え、会う人が限定されるので今までの人間関係も自ずと整理されます。絆を深める人もいれば、距離を取る人もいます。今や距離感と言うのは遠方にいてもすぐ繋がり、単に近い人を指す訳ではありません。これだけオンライン化されると場所の必要性も無くなってきます。新常態とか新しい生活様式って一体どんな世界と言えるのでしょうか。

    政府が貨幣を刷って民間を支援するというのは分かりますが、これだけ政府部門に負債を負わせ、家計部門はついに個人金融資産1900兆円って日本は一体どんなバランスなんでしょう。「貯蓄から投資へ」とずっと言われてきましたが、未だに貯金信仰が高く投資にお金が回りません。保守的な体質が一層保守的になりそうです。美観にお金を投資するって不要不急の最たるものになり、文化創生が阻害されました😅

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(船場界隈の登録文化財建造物)

    たまたま150年続いているという時計店社長の娘婿さんを、知人に紹介してもらいました。そこの建物は名物になっており、船場界隈には適塾跡などそのような歴史的なものが散見されます。「船場は日本のミラノ」という大学の先輩がいましたが、イタリアも歴史コンテンツやブランドで文化価値を上げてます。今一度自らの価値は何か徹底的に深掘りし、国ではなく民間が投資する経済再生を図りたいものです。不要不急な文化を守っていきましょう(笑)

    今日はこんな所で👋