若い世代への継承

  帰国して3日に大阪にて財団法人モラロジーのビジネス倶楽部ランチ勉強会を自主開催し、翌日は東京にて盛和塾の東日本合同勉強会に参加したのですが、非常に大きな発表もあり、組織団体を見直すいい一週間を過ごしています。盛和塾は2004年からですので14年間お世話になってきたのですが、ついに来年で終了という節目を迎えます。ご存知稲盛和夫氏の私塾でしたので、一代限りでというのは想定できましたが、その理由に昨今の組織における権力闘争や権力者の暴走などがあり、綺麗に終わらせたいというのは継承していく事の難しさを物語っています。

   モラロジーは公益財団法人なのでまだいいですが、業界団体や繊維団地組合など、一体その継続の意義は何だろうかという話になってきます。八木春という88年も続く会社はしがらみも多く、こちらから簡単に切れない所があります。勿論どの団体も全く意味がない訳ではありませんが、今や本町の船場界隈にはホテルやマンションが増え、箕面船場は駅が出来、大学やらマンションが駅前に誘致されると、もはや繊維団地と呼べるものではありません。今回の土地区画整理事業は団地組合だったからこそまだ進めるのに役立ってますが、今後は何の機能を果たしていくかです。

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(冬の御堂筋、本町船場界隈)

   早速同業同世代の経営者と船場でランチしながら話してると、長期計画委員で議論してるように言われました。駅が出来る事で都市機能化し、物流の拠点としては相応しくなくなるからです。繊維卸団地という卸売の世界においても、生活者と共生するにはB to Cも同時に視野に入れないといけません。コワーキングスペースなどで現代版のインキュベーション機能を設け、大学とコラボした産業を起こす事も可能です。繊維業界は今やサステイナビリティを前面に唱えて取り組んで来てますので、正に永続的発展を環境問題も踏まえ、シンボリックに打ち立てたらいいでしょう。

  まして今回は2025年に万博という、大きなイベントの大阪開催が決定しました。大阪にとっては1970年以来の55年ぶりのビッグイベントで、これを国内外にPRする大きなチャンスです。総花的にコンセプトをあれもこれも並べず、大阪大学外国部という核を生かし外国人留学生との接点に焦点を集約したら分かりやすいと思います。どうも子育てや予防医学という難しいテーマは結果的にそうなってもいいでしょうが、現状はまず外国部学部が来るので彼らとの取り組みからスタートではないでしょうか。人手不足は今後の日本社会の大きな問題でもあり、健康産業も解決するにはまず人の問題からです😉

  話を戻すと組織の問題ですが、もしかしたら我々は自分たちの考えを下に押しつけようという伝承を強要しようとしているのかもしれません。何の為の伝承かというと次世代の若者達の為にどんな事をしたらいいのか、その共育の伝承ではないでしょうか。我々世代より彼らの方が創造性や伸び代があります。彼らにチャンスを与えるのが自分達の役割として、本質的な問題解決を彼らと共にしていかないと組織継続の意味はありません。一方的な教育や継承は、組織を衰退させる事になるでしょう。

   結論から言うと、若い世代の活躍が結局高齢化社会をより良くしていくのではないでしょうか。これぞ「三方良し」です。お後が宜しいようで👋